第十五条 煩悩具足の身をもつてすでにさとりをひらくといふこと
〔本文〕 一 煩悩具足の身をもつて、すでにさとりをひらくといふこと。この条もつてのほかのことに候ふ。 即身成仏は真言秘教の本意、三密行業の証果なり。六根清浄はまた法華…
〔本文〕 一 煩悩具足の身をもつて、すでにさとりをひらくといふこと。この条もつてのほかのことに候ふ。 即身成仏は真言秘教の本意、三密行業の証果なり。六根清浄はまた法華…
〔本文〕 一 信心の行者、自然にはらをもたて、あしざまなることをもをかし、同朋・同侶にもあひて口論をもしては、かならず回心すべしといふこと。この条、断悪修善のここちか…
〔本文〕 一 辺地往生をとぐるひと、つひには地獄におつべしといふこと。この条、なにの証文にみえ候ふぞや。学生だつるひとのなかに、いひいださるることにて候ふなるこそ、あ…
〔本文〕 一 仏法の方に、施入物の多少にしたがつて大小仏になるべしといふこと。この条、不可説なり、不可説なり。比興のことなり。 まづ仏に大小の分量を定めんこと、あるべ…
〔本文〕 但し、蓮如上人書写本の原本の段階から錯簡があったものと見なして校訂を試みた楠 顕秀氏の説に従って、順序を入れ替えてある 右条々は、みなもつて信心の異なるより…
〔本文〕 聖人のつねの仰せには「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。されば、それほどの業をもちける身にてありけるをたすけんとおぼしめ…
〔本文〕 いづれもいづれも繰り言にて候へども、書きつけ候ふなり。 〔取意〕 どれもこれも同じことの繰り返しではありますが、八箇条の異義について、その背景である自力の…