第十五条 煩悩具足の身をもつてすでにさとりをひらくといふこと
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第十五条 煩悩具足の身をもつてすでにさとりをひらくといふこと

〔本文〕  一 煩悩具足の身をもつて、すでにさとりをひらくといふこと。この条もつてのほかのことに候ふ。 即身成仏は真言秘教の本意、三密行業の証果なり。六根清浄はまた法華…

第十六条 信心の行者、あしざまなることを犯しては、必ず迴心すべしということ
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第十六条 信心の行者、あしざまなることを犯しては、必ず迴心すべしということ

〔本文〕  一 信心の行者、自然にはらをもたて、あしざまなることをもをかし、同朋・同侶にもあひて口論をもしては、かならず回心すべしといふこと。この条、断悪修善のここちか…

第十七条 辺地往生を遂ぐる人つひには地獄に落つべしといふこと
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第十七条 辺地往生を遂ぐる人つひには地獄に落つべしといふこと

〔本文〕  一 辺地往生をとぐるひと、つひには地獄におつべしといふこと。この条、なにの証文にみえ候ふぞや。学生だつるひとのなかに、いひいださるることにて候ふなるこそ、あ…

第十八条 仏法の方に施入物の多少に従って大小仏になるべしといふこと
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第十八条 仏法の方に施入物の多少に従って大小仏になるべしといふこと

〔本文〕  一 仏法の方に、施入物の多少にしたがつて大小仏になるべしといふこと。この条、不可説なり、不可説なり。比興のことなり。 まづ仏に大小の分量を定めんこと、あるべ…