後記

【後記】第一段 第一節

【後記】第一段 第一節

〔本文〕 但し、蓮如上人書写本の原本の段階から錯簡があったものと見なして校訂を試みた楠 顕秀氏の説に従って、順序を入れ替えてある  右条々は、みなもつて信心の異なるよりことおこり候ふか。 故聖人の御物語に、法然聖人の御とき、御弟子そのかずおはしけ ...

〔本文〕 但し、蓮如上人書写本の原本の段階から錯簡があった ...

【後記】第一段 第二節

【後記】第一段 第二節

〔本文〕  聖人のつねの仰せには「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、ひとへに親鸞一人がためなりけり。されば、それほどの業をもちける身にてありけるをたすけんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ」と御述懐候ひしことを、いままた案ずるに、善導の「自身 ...

〔本文〕  聖人のつねの仰せには「弥陀の五劫思惟の願をよく ...

【後記】第一段 第三節

【後記】第一段 第三節

〔本文〕  いづれもいづれも繰り言にて候へども、書きつけ候ふなり。 〔取意〕  どれもこれも同じことの繰り返しではありますが、八箇条の異義について、その背景である自力の計らいと、所論の問題点についてさまざま論じました。心配のあまり書き記すの ...

〔本文〕  いづれもいづれも繰り言にて候へども、書きつけ候 ...

【後記】第二段

【後記】第二段

〔本文〕  露命わづかに枯草の身にかかりて候ふほどにこそ、あひともなはしめたまふひとびと、御不審をもうけたまはり、聖人の仰せの候ひし趣をも申しきかせまゐらせ候へども、閉眼ののちは、さこそしどけなきことどもにて候はんずらめと歎き存じ候ひて、かくのごとくの ...

〔本文〕  露命わづかに枯草の身にかかりて候ふほどにこそ、 ...

【後記】第三段

【後記】第三段

〔本文〕  これさらにわたくしのことばにあらずといへども、経釈の往く路もしらず、法文の浅深をこころえわけたることも候はねば、さだめてをかしきことにてこそ候はめども、古親鸞の仰せごと候ひし趣、百分が一つ、かたはしばかりをもおもひいでまゐらせて、書きつけ候 ...

〔本文〕  これさらにわたくしのことばにあらずといへども、 ...