1. 「法要」とは仏法の肝要
- 教義的には 聖教集『真宗法要』の例
- 儀礼的には 仏法僧の三宝を讃嘆供養する儀式を指す
2. 「三事」ということ 江戸時代大谷派学僧慧空の『叢林集』に出ず
- 仏事 仏祖を供養する 荘厳・供物・礼拝等
- 法事 教法を供養する 読経・聖教唱和等
- 僧事 会衆を供養する お斎・布施・供物分配等
3. 供養三宝
- 三宝は仏・法・僧
- 供養とは、・奉仕する・尊敬心をもって仕え世話をする・供える・礼拝するなどの義 ・三宝は帰依処-帰依処を得た者(仏弟子)の報恩の営みとして三宝の供養がある
- 帰依三宝は仏弟子の原点 得度・帰敬式・礼讃文
- 供養三宝は報恩のいとなみ 本堂・お厨子は三宝現前の場・三宝供養の場
- 三宝は福田-未だ帰依するに至らざるものにとっても福徳の種(善根)を植える田 ・追善・追福ということ-すでに死去した者になり代わって追跡的に善根を植える功を故人に譲って謝恩の行為とするという思想 自力の心
- 他力の報恩行-死者も自分もともに引き受けて下さってある弥陀の慈悲を讃える
4. 法要は三宝現前・仏陀(祖師)説法の再現の儀式
- 五正行の実践 念仏の助業としての「讃嘆供養」
- 知恩報徳(自信教人信)のいとなみとして
- 如来の不滅のいのちに遇う 信心よろこべば如来と等し
- 死者・生者の終の引き受け手としての如来に遇う
- 死を見つめることを通していのちを見つめる機会として
5. 「願以此功徳」のこころ 善導大師にならう真宗勤行
6. 門徒家庭における法要
- 満中陰・百箇日・年忌・月忌法要、報恩講
- 会衆は一族
- 物故者の追善追福から追悼へ(故人の行履に学び、今から後の自らを問う)
- 会衆の参加・参画の試み(蓮如上人時代の爆発的教線拡大、新宗教の集客力)
- 字句の意味がわかるより、法要の意義を実感し、今を生きる意味が明らかになること
- 法要の時間
・こころ静まり、置き忘れたものを想起する心境に至るまで
・緊張が持続して退屈することのない範囲で
・正座の痛みが適度に記憶にのこるほどに
・予定の食事時間が大きく狂うことのない範囲で
・総礼から読経・法話・御文章後総礼まで50分~70分