『唯信鈔』について
一、著者、安居院の法印聖覚 聖覚法印(一一六七~一二三五)少納言藤原通憲の孫・澄憲の子。天台宗の僧。 著名な唱導家。父と同じく洛北の安居院に住す。後に法然に師事。唱導教…
唯信鈔という題号についての解説 『唯信鈔』といふは、「唯」はただこのことひとつといふ、ふたつならぶことをきらふことばなり。また「唯」はひとりといふこころなり。「信」は…
(1) ― 本文 ― そもそも、生死(無常・苦悩・迷い)を離れて仏の覚りを成就しようとするのに二通りの道があるといいます。一つには聖道門(釈尊の覚りを追体験しようとす…